人生、せっかくなら笑顔で過ごしたい。千葉県我孫子市に農園を構える”ベジLIFE!!”香取さんご夫妻はお子さん4人の6人家族。農園を訪れると、そこには元気いっぱいの子どもたちとご夫妻が、笑顔で迎えてくれました。香取さんは、農業とは無縁だった生活環境で、お子さんが生まれたことをきっかけにそれまでの仕事を辞め、農業に転身。一筋縄ではいかない厳しい環境でも、揺るがぬ信念で農業の道を進み続け、今では売上的にはもちろん、年間延べ300人以上は訪れるという大人気の農園にまで成長させました。
「農業を憧れの職業に‼」を掲げる香取さんは、どのような道を経てここまで農園を成長させたのか。香取さんの農業に対する想いや考えを伺い、”ベジLIFE!!”が紡いできた物語を探っていきます。きっとその中に、家族みんなの笑顔の秘密が隠されているはず。
始めは何でもよかった。夕食が一緒に食べられる職業なら
―本日はお忙しいところお時間いただきましてありがとうございます。実は、2~3年くらい前からずっとお伺いしたいと思ってまして。今日は念願の取材をさせていただくことができてとっても嬉しいです!本日はどうぞよろしくお願いします。では早速ですが、現在のお仕事についてお聞かせください。
岳彦さん:無農薬無化学肥料で栽培した野菜を年間、品種でいうと150種類、野菜のカテゴリーでいうと50品目作っています。インターネットで注文を受けて、個人のご家庭向けメインに発送してお届けしています。それと毎週末マルシェに出向いて、対面販売を定期的に行っています。出店場所は千葉県柏市や我孫子市ですが、代々木にも出向いています。柏市だとたとえば、スタッフの繋がりで、ドッグトレーナーをやられているご自宅のスペースをお借りして販売したりもしています。
―なかなか面白い場所でも販売されているのですね。
ホームページなど拝見しまして、農業とは関係ないお仕事をされていたとのことですが、なぜ、農業に挑戦されようと思ったのですか?
岳彦さん:もともと農業を始める前は、海外で仕事をすることが多い職で、1年の半分、少なくとも3分の1は海外にいました。ただ、子どもが生まれたことをきっかけに、家族で過ごす時間を重視したいと思い、まずは国内で仕事ができる職と考えていました。そのときに、祖父母が専業農家だったこともあり、当時はもう使われていなかった土地を活用してみようかなと。まわりが住宅地なので、もし僕が農業をやらなかったら宅地になりそうだったので、そこを守るためにも。それと、自分の家族に良いものを食べてもらいたいと思い、畑があるんだったら、そこで安心安全な野菜を作って、家族やお客さんにも喜ばれる仕事をしたいと思いました。それが、8年前の2016年です。
郁美さん:始めは、何でもよかったんですよね。会社を辞めて何しようかってなったときに、実はペンション経営とかコーヒーショップとか、そんな案も出ていました。私としては、夕食が一緒に食べられる職業だったら何でもいいよって言っていて。露頭に迷うことがあれば、二人で違う仕事をして稼げばいいかなくらいに思っていたので、会社を辞めることには大賛成でした。そのときに、ちょうど畑があることを知って。ただ当時、彼の親戚には農業はやめておけと言われていました。ただ、彼はあまのじゃくなので笑、そこで火が付いたようです。そうと決めたら、ペンションやコーヒーショップとかにはわき目も振らず、農家になる!の一本張りでした(笑)。
岳彦さん:今は、農業人口が高齢化しているので、今後を考えると逆にチャンスです。農家になるのは60歳を超えてからでもいいかなと思っていましたが、60歳を超えてからやり始めると、できはするけれど、売上何千万というところまでいくには体力と気力が必要だから難しいということを聞いて。農業は意外とハードルが高いという現実を目の当たりして、難しいからこそ、早く挑戦したいと思いました。
郁美さん:実は就農する前に、たくさんの農家さんに見学に行かせていただいて。二人でも行きましたし、泊りがけで彼だけでも行きました。もともとは、私が公務員で彼が商社マンだったので、見学先でも、辞めないでそのまま進んだ方がいいよって言う人が9割くらいでした。それでも農家になるって決めた彼の心は、強かったです。
―そうなんですね。やると決めた道に突き進む勇気は、本当に尊敬します。
奥さまも、農家には初めから賛成されていたのですか?
郁美さん:大賛成です!でも、他はみんな大反対。しかしながら、私は虫は嫌いだし、力も体力もなくて。農家の嫁になるのは問題ありでした(笑)。ただ、なんか楽しそうだなっていうのもありましたし、今まで何かあったときに日本にすらいなかった人が、家の近くにいるっていう安心感もあるのでいいなと思いました。
―確かに、家族が近くにいる安心感は大切ですよね。また、農業を始めてわずか8年でここまで大きく成長させたのは、努力の賜物ですね。
岳彦さん:そうですね。売上的には大きいですね。びっくりですよね。
自然な流れで無農薬に。家族にも、お客様にも、安心安全で美味しい野菜を
―ホームページでも、年間50品目150品種の無農薬無化学肥料の野菜を栽培されていると拝見しました。有機農業にこだわる理由をお聞かせください。
岳彦さん:自分の家族が食べる野菜と、お客様に届ける野菜を一緒にしたかったという想いがあります。昔、自分たちの野菜は自家用で作り、出荷用は出荷用で作っているという話を聞いて衝撃を受けたことがあったので、僕は自分たちの家族が食べている野菜と同じものをお客様に届けたいです。家族に無農薬野菜を食べさせるんだったら、お客様にも、無農薬野菜を届けたいと思っています。
郁美さん:それと実は、彼が慣行農法(出荷基準を満たしている農薬を使用する方法)で研修をした際に、湿疹みたいのが出てしまい具合が悪くなってしまって。だから、考えることもなく自然な流れで無農薬野菜を育てることになりました。慣行農法という選択は一回も出てこなかったですね。畑もそんなに広くはないので、他とは差別化して、商品価値の高いものを小さな面積で作って、それを欲しいと言ってくれる人に届けるのが一番スマートかなと思っています。
なので、思想的に無農薬ではないと絶対ダメ、みたいな感じはなく、うちでは、普通にスーパーで売っている野菜やバナナも食べます。今は、日本の基準も厳しくなっているので、何でもありがたく食べちゃいます。たまたま、無農薬野菜の道に進んでやり始めたら、それを喜んでくれる人が多かったので続けているという感じです。
―そうですね。無農薬野菜は手軽に手に入らないですしね。ところで、無農薬野菜は育てるのが大変で、あまりコスパが良くないと聞きました。そのあたりは、どうやって乗り越えましたか?
岳彦さん:たしかに、手間はかかります。最初の3年くらいは、虫だらけの野菜や、虫に食われて穴だらけの野菜ができてしまっていました。売れもしないし、それらを除去しながら出荷するのも時間がかかるしで、本当にコスパが悪いことが続きました。そんな中で、都市近郊型農業で有機農業をやっている方も多くいらっしゃったので、そういった方のところに勉強に行かせてもらいました。そこでやられていた良い点を真似させてもらうというのを繰り返したら良くなっていきました。
最初は、ドリアン農園にしようと思った
―“ベジLIFE!!”の名前の由来をお聞かせください。
岳彦さん:最初はドリアン農園にしようと思っていたんですよ。ドリアンは作らないのに(笑)。でもマンゴーなど、色々な果実は作りたくて。特に難しそうなドリアンは、最終的に作れるようになりたいです。ちなみに、名前は学生時代からの友達5人で決めたのですが、ドリアン農園はみんなに却下されました(笑)。
郁美さん:話し合いの中で出てきたのが、”ベジLIFE!!”でした。他には、ベジファームなども案にありましたね。
岳彦さん:”ベジLIFE!!”は、野菜だから“ベジ”。そして農家は、命を育てる仕事だから”LIFE”でいいなと。それに、ドリアンを作るとか、何か変わったこと・驚くことをやりたくて、そういった想いも込めて、ベジはカタカナ、LIFEはアルファベット、そしてビックリマークまでつけて。目立てばいいなと思っていました。
将来は、アグリパークを作りたい
―将来、”ベジLIFE!!“をどのようにしていきたいでしょうか?
岳彦さん:最終的にはアグリパークを作りたいです。食べるっていうのは、目で見て旬を感じたり、触ってみたり、舌で味わってもらったりすること。今、農業体験に力を入れているのですが、ここで過ごすことで五感で感じてもらいたいと思っています。将来的に、そのアグリパークには生きものが一緒でもいいし、今はポニーを検討しているのですが、そのような動物たちと触れ合えてもいい。色々な命と触れ合って、それを五感で感じる体験ができる場所にしたいです。もちろん、野菜づくりにはこだわりを持って、その技術を高めることを前提としてですが。それのみならず、様々な体験ができる場所づくりもしていきたいです。
郁美さん:それと今、ちょこちょこワークショップなども行っていますが、それも充実させていきたいと思っています。たとえば、今後やりたいと思っているのが藁のクラフトワークショップです。今、彼がビールを作りたいと言っていて、麦を作り始めたんですよ。なので、その麦わらを使って何かワークショップをやりたいなと。昔の田舎と違って、今、私たちの親世代はマンションや都市部に暮らしている人が多くて、わら細工などができる機会は減っています。私自身もやったことがないのでどうなるか分かりませんが、ここで、そういうワークショップができればいいなと思っています。
―わら細工、素敵ですね。私もまだやったことないので、体験してみたいです。これまでにどのようなワークショップを開催されましたか?
岳彦さん:コロナ以前は、野菜を並べるとカラフルなので、それをラッピングしてギフト化するワークショップをやっていました。例えば、子どもがそれを作ってお父さんお母さんにプレゼントしてもいいですよね。食べてもらえるから、残らないしいいなと思って。コロナ後は、色々な方からお声がけいただいて、野菜を活用した体験イベントをやっています。たとえば、バジルの苗づくり体験や鉢植え体験、ジャガイモ300gをピッタリ袋に詰められたら無料、みたいなイベントもやったことあります。
―面白いですね。今後、どのようなワークショップが登場するか楽しみです。
今、農業体験に力を入れているとおっしゃっていましたが、どのような方がいらしているのでしょうか?
岳彦さん:体験の対象は、できれば年中以上の子とさせていただいています。ちにみに、学校単位でもよく来ていただいています。林間学校でいらしたり、中学生、高校生、大学生も来ています。この間は保育園の園児たちも体験にきました。年間数えると300人以上は来ていますね。
実施時期については、夏もやろうと思えばできますが、暑すぎて子どもが熱中症になってしまうと怖いので、お願いしているのは3月から7月上旬くらいまでと、10月から12月くらいまでです。
郁美さん:コロナが流行って一回止めたのですが、一番下の子も大きくなってきたので体験を再開したら、やっぱり需要があるみたいで。むしろ、コロナ前よりも増えています。
アグリパークは、自然と触れたり感じることができる場所にしたい
―今後挑戦してみたいことで、先ほどアグリパークとおっしゃっていましたが、その内容をもう少し詳しくお聞きしたいです。
岳彦さん:アグリパークは、第一次産業中心として、野菜との触れ合いのみならず、五感を通して様々なものと触れ合い体験してもらい、そして学んでもらう場。学びに関しては、まずはワークショップの開催をしたいです。たとえば、畑や田んぼを活用してそこで採れたモノを使ったワークショップ。他には食育などもしていきたいです。作って食べて終わりではなく、野菜の育ち方などの生体から学んでみて、野菜に興味を持ってもらえたらと思います。
ゆくゆくはスポーツもできて、その次にカフェもできて、最後に足湯やお風呂など、癒しを設けられたら大満足です。農作業したり運動したりで、体を動かすとお腹空くし体もつかれるので。
場所に関しても、基本はここ中心で考えていますが、地域全体で近くにある資源を活用しながら盛り上げていけるようになれるといいなと思っています。
郁美さん:イメージは、昔の田舎をここに再現したいと思っています。野菜があって、馬がいて、にわとりがいて。野菜を収穫したり、生き物と触れ合ったりして。そういう命をいただいているという勉強もできたらと思っています。畑ってすごく可能性のある場所なので。ここに来ると、色々なものと触れ合えて、様々な体験ができる、そういうのを目指したいです。
農業から繋がる温かい家庭
―アグリパーク、ぜひ実現してほしいです!子どものうちからそういう体験をすると、食べ物にも好き嫌いがなくなりますよね。野菜の生育過程もみて、興味をもって自ら調理して食べてみて。そういう過程まで踏むと、今まで食べなかったものも食べるようになることが多いですよね。体験は、食にも繋がります。
郁美さん:やっぱり、そうですよね!うちの子たちは、全員誰も、嫌いなものがないんです。春菊やピーマン、リンゴ、みかん、トマト…大好きです。玄関にみかんを箱ごと置いてたら、あっという間になくなっちゃいます。親の口に入らないくらい、子どもたちはすごく良く食べます(笑)。
―すごいですね。偏食な子がとっても多くて、野菜を食べない子がほとんどなのに。その偏食に困っているお母さん方もたくさんいます。
岳彦さん:そんなに偏食な子がいるとは、初めて聞きました。やっぱり、小さい頃から野菜が身近にあって、野菜を食べていると好き嫌いがなくなるんですかね。うちの子のおやつはサツマイモやミニトマト、スナップエンドウだったりします。それに、味覚を刺激してあげる意味でも、色々なものを食べてほしいですよね。絶対、野菜を食べられる方が人生得です!
―ほんとですね。それと、野菜を採って、作って、親と一緒に食べて、をすると、自然と家族の会話が増えそうですね。
郁美さん:家族全員、とてもよくしゃべります。子どもが、話す順番を待ってるくらいです(笑)
。いつもうちでは、夕食は家族で食卓を囲みます。なので、パパが勉強会でいない日などは、子どもたちが、パパ今日いないの?パパ遅いね?パパ何してるの?ってずーっと言っています(笑)。
―最近は核家族で、両親も働いていて、食卓を家族で囲む機会がない家庭も多いと思います。そんな中で、香取家はとっても温かい家庭ですね。
飽くなき探求心で、学び続けている
―無農薬野菜を育てる過程で、苦労した点、乗り越えるために工夫した点はありますか?
岳彦さん:ひたすら、農家見学です。自分より早く有機農業を始めた若手農家さんがいたので、そういうところで学ばせてもらえたのが良かったです。それに、今でも常に勉強し続けています。ネットとかの情報ではなくて、大学で研究している人の論文を調べたり、本をたくさん読んだり。飽くなき探求心で学び続けています。ここまで作ったらおしまい。ではなく、よりいいものを作り続けています。
郁美さん:本は教科書的な感じでいつも置いてあります。新書も目を通しますが、やっぱり、戦力的に使えるのは実践の場。農家見学に行くのが一番いいと思っています。
それと、他の農家さんと違うところが一つあります。うちは、農業体験もそうですが、援農ボランティアさんがたくさん来てくださいます。その援農ボランティアさんが皆素晴らしくて!社会人の方や学生さんが来て、みんなでここでディスカッションするのですが、その内容がとても充実しています。理想と現実のギャップをどうしたら埋めていけるか。そんな内容を色濃く話しています。農業者だけでの話し合いになってしまうと、それは理想論だから無理でしょ、っていう話になって終わります。でも、農業のことを専門に学んでいないけれど、農業のことに興味を持っている学生さんたちからの、こうなったらいいな、とか、こうしていきたい、とかの純粋な意見を聞くととても参考になります。その理想に近づくためにはどうしたらいいか、を話すときの若い学生さんたちの、上に向かっていくエネルギーがとてもすごい。わたしたちは逆にエネルギーをもらっています。
岳彦さん:20代の人たちがとても多く集まります。その人たちがモチベーション高く学ぼうとしている姿勢をみて、なんか、老け込んじゃだめだなって思わせてもらえています。
郁美さん:そういう若い学生さんたちは、農業だけではなく、生き方としてもかっこいいです。今度留学でイギリスに2年行くという学生もいます。帰国した際には、また伺いますね、っと言ってくれて。そのときに、うちはこんなことをしてこれをやっていたよって言えるように、また盛り上がれる話をしたいと思っています。私たちも、ぬるま湯につかってちゃだめだなって。モチベーション高く居続けられるのは、学生さんたちの存在が大きいと思います。それにそういった皆さんは、就職して、キャリアを積んで、どんどん成長していく。そんな彼らから、楽しそうな仕事を持ってきてくれたりします。とても嬉しいしことだし、前は高校生、大学生だったのになぁみたいな、なんだか親の気持ちになります(笑)。
岳彦さん:人がこんなに集まる農家はないと思います。労働力としてはいるかもしれないですが、社員ではなくて、学生さんや若手の方なので、特殊だなと。
郁美さん:様々な分野の人たちが交流できるように、予定を組んだりもしています。たとえば、筑波大学の学生さんたちが来るときに、食べチョクさんの人に来ていただいたり。学生さんが社会人と交流できるようにしています。他の農家ではあまり聞いたことがないです。
ー素晴らしいですね。出会いの場にもなっていますね。
郁美さん:ほんとですね。誰か結婚してくれないかな(笑)。でも、来てくれる方みんな魅力的なので、迷ってしまうかな(笑)。
岳彦さん:色々な人たちが集まるのがいいのは、作業しながらみんなで会話を楽しめること。たとえば、芋ほり作業はたんたんと進むので、誰かと話ながらの方が楽しく農作業できる。それに、話しているとだんだん深い話になっていくので、ボランティアさんたちも何かを得て帰ってくれます。農作業も進められるし、皆さんの交流の場にもなっているので、畑を上手く活用できていると思います。
―実りのある場所ですね。作りたい新しい作物はありますでしょうか?
岳彦さん:次は苺に挑戦してみたいです。
常に大切にしているのは、『農業を憧れの職業に!!』の心
―農業始めてからこれまでに、特に印象に残っていることはありますか?
岳彦さん:夫婦間が穏やかになったことですかね。
郁美さん:今のように和やかになったのは、実はそんなに長くはなくて。農業を始めてから8年ですが、そのうちの4年くらいかな。今4人の子どもがいますが、3番目の子が生まれてからです。その転機となったのは、人を雇用したこと。そのスタッフさんがすごくいい人で、神様がここに連れてきてくれたのだ、って思うくらいでした。
岳彦さん:うちでは社員としては雇用しますが、ゆくゆくは独立してもらう前提で雇用しています。なので、モチベーションが高い人が入ってきて、チームとしても盛り上がる。それまで自分一人でやってきたのですが、人が増え始めたのはとても大きな変化でした。
―仕事で大切にしていることは何でしょうか?ここは譲れないなどありましたらお聞かせください。
岳彦さん:『農業を憧れの職業に!!』を掲げているので、もし、新しい仕事がきたら、それが憧れの職業に繋がるかどうかで見極めています。今日も、千葉県柏市の小学校に出向いて、6年生向けのキャリア授業でお話しをしてきました。今年は10校くらいから呼んでいただいて。本当でしたら、できるだけ野菜を作って売る方が儲かりますが、別に儲けることが目的ではないので。あくまでも、農業に興味をもってもらうことが目的なので、そのためでしたらできる限り協力しますよっていうスタンスは曲げていないです。
郁美さん:それと、出荷場に、毎年の抱負や目標を色紙に書いて掲げています。農業を憧れの職業にっていうのから始まり、作った野菜で自分たちの人生豊かにしようとか、幸せに働く農業、などがあります。一気にできるようなものではないので、徐々に実現しようかなと。
―常に目に付くところにそういう目標だったり信念だったりを飾っていくのはとても大事ですね。
本日はお忙しいところありがとうございました!農業のお話しだけではなく、人としての在り方みたいのも教えていただいたような気がします。貴重なお話をありがとうございました!